こんにちは。栄養士修行中の関谷です。
今回は、『血糖値スパイク』について解説していきます。
みなさん、『血糖値スパイク』って聞いたことありますか?
聞いたことがない方がほとんどじゃないかと思います。
血糖値スパイクとは何かというと、
食後に血糖値が急上昇し、
まるでジェットコースターのように乱高下してしまう状態のことです。
それでは血糖値スパイクについてもう少し詳しく、わかりやすく解説していきます。
“血糖値スパイク”とは?

血糖値スパイクとは、前述の通り、食後に血糖値が急上昇し、
まるでジェットコースターのように乱高下してしまう状態のことです。
乱高下によって血管に負担がかかり、
ちょっとしたことで傷つきやすい血管が傷ついたり、
詰まったりしてしまいます。
その状態を放置してしまうと、動脈硬化となり、
進行具合によっては、心筋梗塞や脳卒中などの怖い病気になってしまうこともあります。
また、この状態では、
インスリンを分泌する膵臓にも負担がかかるので、
インスリンに関する機能も低下することが懸念されます。
そうなると、糖尿病として向き合わないといけない場合も出てきます。
血糖値スパイクの基準
国際糖尿病連合(IDF)の食後高血糖の管理に関するガイドラインによると、
健康で糖代謝が正常に行われている人の場合、
食後血糖値が140mg/dlを超えて上昇することはほとんどないことから、
140mg/dlを1つの目安としています。
200mg/dl以上となると非常にまずい状態といえるでしょう。
速やかにお医者さんや専門家の方からの指導が必要といえます。
ただ、ここで気をつけないといけないのが、
食後高血糖の基準で使われるのは「空腹時血糖値」ではなく、
「食後血糖値」ということです。
健康診断や人間ドックでの検査では基本的に「空腹時血糖値」と「HbA1c」が使われ、
食後血糖値は測ることがあまりありません。
そのため、「空腹時血糖値」と「HbA1c」は正常値だけど、
実は「食後血糖値」は「血糖値スパイク」状態といえることがあります。
そのため、健康診断や人間ドックで発覚しにくいので「隠れ糖尿病」といわれることもあります。
血糖値スパイクかどうか確かめるには?
血糖値スパイクかどうか確かめるには、
食後の血糖値がどれくらい上がっているのか確かめる必要があります。
手軽な方法として、血糖自己判定ツールを購入することです。
自宅で食後に確認出来るので、病院に行かないですみます。
病院の場合だと、糖負荷試験という検査で、
75gのブドウ糖を水に溶かして、
2時間後までの血糖値を時間を追って測ります。
健康診断や人間ドックでの問診で、
先生に聞いてみると詳しく教えてもらえます。
まず“知る”ことが大事なので、
健康診断や人間ドックが近い人は、ぜひ1度先生に聞いてみましょう!
血糖値の急上昇は、内臓脂肪を増やしてしまうことにも繋がるので、
きっとあなたの役に立つアドバイスをしてくれると思います。
血糖値スパイクを防ぐには?
確実に血糖値スパイクを防ぐ手段はありませんが、
一般的には下記の行動を心がけることで、
穏やかな血糖値を目指すために必要といわれています。
- BMI値※を25以下にする
- 早食いをしない
- しっかり噛んで食べる
- 朝ごはんは抜かない
- 運動をする(特に食後の運動は大事)
- 質・量ともに良い睡眠を心がける
- 血糖値を上げやすい食べ物を知る
- 血糖値を上げにくい食べ方を知る
※BMI値は、体重kg÷身長m÷身長m
身長165cm体重65kgなら、65÷1.65÷1.65なので24
「早食いをしない」「しっかり噛んで食べる」「朝ごはんは抜かない」
というのは「血糖値を上げにくい食べ方を知る」に繋がります。
「血糖値を上げにくい食べ方」は他にもたくさんあります。
『血糖値スパイク』とは?:まとめ

いかがでしたでしょうか?
血糖値スパイクは怖い病気を招き入れてしまうきっかけとなりますが、
しっかりと対策することも出来ます。
全てをいっぺんにやろうとすると、
すぐ嫌になってしまいますので、出来ることから1つ1つ対策していきましょう!